独立・開業を始めるにあたって、まずは独立に必要な情報を集めなくてはなりません。また、自分にあった会社形態や、会社法、資金繰りや確定申告の情報が不可欠です。それには様々な判断が必要となり、自分がこれからすべきことや、メリット・デメリットを踏まえた知識が必要となるでしょう。しかし、きちんと情報を集めれば、難しいことではありません。この独立開業プランニングのサイトよって、独立・開業を始めようと考えている方たちの手助けになれば幸いです。
独立・開業には、個人事業主として始めるか、法人(会社)として始めるか、それぞれ自分にとってメリット・デメリットを把握して決めます。個人事業は小さく始めるならば適していると思われますが、個人事業は収入が増えると個人課税での計算になり、負担する税額が増えてきます。個人事業と法人では納税額に違いがあり、何千万と稼ぐ仕事であれば法人にしたほうがいいと思われます。 それでは、それぞれの独立・開業の形態を紹介していきます。
| 個人事業 | 個人事業は簡単に独立・開業を始めることができます。登記や出資金設定も必要ないので、手続きは無料でできます。個人住民税・所得税と税金がかかり、業種によって事業税がかかります。経理面では、税務上事業主に報酬の支給はできませんが、毎月一度、事業主勘定の振り替えて生活費として取る事ができます。申告の提出書類も少なく、独学で勉強すれば、できるようになります。しかし、法人に比べ、社会的信用は低いこともあり、また、責任はすべて事業主が無限で負わなければなりません。 |
|---|---|
| 株式会社 | 多額の資金を必要とする事業を考えているなら、株式会社がもっとも適しているでしょう。 株式会社ができることは、上場によって、資本市場から事業資金を集めることができることです。融資などを受けるより、株式会社は時価で発行ができるため、有利な資金調達が行えるなどがあります。また、小規模な資金調達として「少人数私募債」を発行できます。さらに役員や従業員が、一定期間内にあらかじめ決められた価格で、所属する会社から自社株式を購入できるストックオプションや、従業員持ち株会などを通じて役員や社員の意欲を高めるための施策を打つこともできます。 |
| 合同会社LLC/LLP | 2006年5月、新会社法の施工により、合同会社LLCが誕生しました。合同会社LLCのメリットは、出資者の全員が有限責任社員(会社が倒産しても出資額以上の責任を負わない) 、定款に定めれば、利益配分を自由に設定することが可能で、内部の組織に高い自由度が認められていることです。迅速な会社運営が可能であり、小規模企業に最適な会社組織と言えるでしょう。 設立要件としては、合同会社LLCは株式会社と同様、1人でも設立可能であり、資本金は1円でも開業することができます。また、LLP(有限責任事業組合)がありますが、違いは、LLCは法人、LLPは組合のため法人格がないということです。LLPの出資者は、利益の分配を受け取ることが出来きますが、報酬(給料)を受け取ることができません。LLCの出資者は、利益配当、報酬(給料)もどちらも受け取ることが出来きます。利益の配当だけを目的にするのか、報酬も受け取り自分の本業にするのかでLLPとLLCを使い分ける必要があります。 |
| 合資会社 | 合資会社は最低資本金規制がない会社形態で、多額の開業資金を必要としない事業が、増えるにつれ合資会社の設立も増えました。合資会社代表者は代表権と無限責任があり、代表者の思いどおりに会社を運営できるメリットがあります。その分、責任を負う問題が発生すれば、すべてとらなければいけない厳しい立場にもなります。なお、合資会社の設立には、無限責任社員1人以上に加えて、有限責任社員1 人以上が必要です。 こういった形態ですので、複数の人間が出資者になることは難しく、家族や結びつきの強い関係者による設立が多いようです。 |
| 企業組合 | 企業組合は 事業者や勤労者、主婦、学生など個人(4人以上)が集まり、各自が組合員となって資本と労働を持ち寄り、自らの働く場を確保するための組織です。勤務時間や勤務場所、給料、また、どんな働き方をするかなどは、組合員が全員で決定することができます。一定の制限のもとに株式会社などの法人や任意団体も加入が認められており、それらと連携しながら事業展開をすることもできます。なお設立に際しては行政庁(主に都道府県)の認可を受ける必要があります。企業組合には最低資本金規制が適用されません。また、社会保険や労働保険なども普通の企業の労働者と同様の加入が原則的に認められています。 |
| フランチャイズ | フランチャイズに加盟することによる独立・開業は事業経験者でなくとも、本部から経営ノウハウの指導が受けることができます。個人で開業するのに比べ、資金や経験が少なくても独立開業しやすい点があげられます。また、本部のブランド力の信用により、金融機関から融資を受けやすくなります。フランチャイズ加盟のデメリットは、ロイヤルティの支払い義務が常にあることで、売上をすべて自分のものには出来ないことです。 |
「新会社法」とは、2006年5月より施工された新しい法律です。上記でも紹介した合同会社LLCもこれにより設立されました。これまで「会社」の法律というのは、商法や有限会社法などわかりにくい部分もありましたが、これが「会社法」に一本化されました。また、内容も現代の経済情勢に合わせたものになっています。
新会社法では有限会社は設立できなくなりました。しかし、株式会社の設立の際、今まで1000万円必要だった最低資本金が廃止され、取締役の人数も3人必要だったのが1人でよくなるなど、条件が緩和されました。
今までは、株式会社は資本金が1000万円、有限会社なら300万円が必要でしが、最低資本金制度が撤廃され、資本金が1円でも可能になりました。しかし、1円から作れるといっても、信用や融資を受けることを考えると、ある程度の資本金は用意したほうがいいでしょう。
これまで、大企業を想定していた株式会社は、取締役会、監査役の設置義務、取締役3人以上の設置義務などの厳格な機関設計が定められていましたが、新会社法では会社の規模や実態に応じた機関設計ができるように改正されました。株式譲渡制限会社にすれば「株主総会+1人の取締役」だけでよいのです。機関設計の自由度が増え、自社の目的にあったものを選ぶことができるようになりました。
これまでは、金融機関に資本金の払い込みの際、保管証明書を発行しておりましたが、残高証明書で済むようになりました。また、類似商号禁止制度も廃止され、今までは同じ市町村に同じ営業内容で同じ商号を登記することはできず、起業前には同じものがないか、調べなければなりませんでした。新会社法では同じ所在地でなければ、同一の社名でも独立開業できるようになりました。しかし混乱や商標権の問題もあるので注意が必要です。
| これまでの株式会社 | これまでの有限会社 | 新会社法での「株式会社」 | ||
| 商法 | 有限会社法 | 会社法 | ||
| 1000万円 | 3000万円 | なし | ||
| 機関 | 取締役会 | 必ず設置 | 設置できない | 株式譲渡制限会社の場合、任意設置 |
| 監査役 | 必ず設置 | 任意設置 | 株式譲渡制限会社の場合、任意設置 | |
| 取締役 の員数 | 3人以上 | 1人以上 | 取締役会を、置かない場合は 1人以上(譲渡制限会社)置く場合は3人以上 | |
| その他 | 取締役・監査役の任期 | 取締役2年 監査役4年 |
制限無し | 取締役 原則2年 監査役 原則4年 ただし、定款で定めればそれぞれ 最大10年まで延長可能(譲渡制限会社) |
| その他 | - | - | 会計参与の設置が可能 | |
| 社債・新株予約権 | 発行可能 | 発行不可能 | 発行可能 | |
| 決算公告の義務 | あり | なし | あり | |
| 会計監査人制度 | あり 大会社は必ず設置 中会社は任意で設置 |
なし | あり
大会社は必ず設置 それ以外の会社は任意で設置 |
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独立・開業するときはできる限り自分の資金で始める事が理想ですが、設備費や仕入れ資金、独立後に経営資金が足りなくなる、追加設備投資が必要になるなどが起こりえます。その際の資金調達の方法を紹介します。
開業資金・創業資金の銀行融資については、まず、国民生活金融公庫(国金)の融資を検討されることをお勧めします。最寄の国民生活金融公庫の窓口で相談してください。また、商工会議所でも相談に応じてもらえます。国民生活金融公庫(国金)では開業者・創業者向けの融資制度を設けており、長期固定で金利が安いので開業時・創業時には大変有効です。 独立開業資金の種類と調達する際の融資要件について、代表的な国民生活金融公庫の独立開業資金は、次の通りです。
また、国民生活金融公庫(国金)の「新創業融資」という融資制度もあり、条件により、無担保・無保証人で銀行融資を受けることができます。新事業開始する方、業務開始後税務申告を2期終えていない方を対象とした銀行融資制度です。
また、国民生活金融公庫(国金)以外でも地方公共団体では制度融資という制度があり、創業者や開業者に対する特別な融資制度が行なわれている場合がありますので、是非、確認される事をお勧めします。その他色々な助成金(厚生労働省所管で取扱っている支援金)や銀行系のビジネスローンがありますので、活用すると良いでしょう。
独立・開業する場合、確定申告も自分でする必要があります。収入が少ないうちは、税理士に依頼する余裕はありませんので、確定申告の知識が必となります。
白色申告の場合、原則、記帳義務はありません。但し、事業所得が300万円を超える場合には、記帳の義務が発生します。しかし現実的には、300万円以下でも帳簿をつけないと必要経費はつかめないので、必要となります。決算書の作成は、収支内訳書の提出が必要となります。青色申告にくらべ、簡単な白色申告は税金の控除など特典が少ないです。白色申告の場合は、家族や社員の給与の一部が必要経費になります。申し込みの手続きは特に必要ありません。300万円以上の収入になるのならば、青色申告にして、青色申告の控除を受ける方がお得です。
白色申告の場合、原則、記帳義務はありません。但し、事業所得が300万円を超える場合には、記帳の義務が発生します。しかし現実的には、300万円以下でも帳簿をつけないと必要経費はつかめないので、必要となります。決算書の作成は、収支内訳書の提出が必要となります。青色申告にくらべ、簡単な白色申告は税金の控除など特典が少ないです。白色申告の場合は、家族や社員の給与の一部が必要経費になります。申し込みの手続きは特に必要ありません。300万円以上の収入になるのならば、青色申告にして、青色申告の控除を受ける方がお得です。
青色申告の場合、原則、正規の簿記による帳簿の記帳をしなければなりません。 現金出納帳、経費長、売掛・買掛帳、固定資産台帳といったものにきちんと記帳する必要があります。税務署で申し込むと、無料の記帳指導が受けら、丁寧に指導してくれますので、是非、利用しましょう。決算書は、「損益計算書」「貸借対照表」の提出が必要となります。少し白色申告に比べ複雑ですが、青色申告には様々な特典があります。まず、最高65万円の特別控除ができます。また、家事関連費を必要経費にできる、家族への給与が必要経費になる、減価償却の特例が受けられる、赤字損失分を3年間繰越できる、など、様々なメリットがあります。申し込みの手続きとしては、青色申告承認申請書の提出。家族に給与を支払う場合は、青色申請事業専従者給与に関する届出書の提出が必要となります。