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プロフィール
【名前】
鈴木公明
【職業】
東京理科大学 知的財産専門職大学院 教授
東和知的財産研究所 所長
弁理士
【プロフィール】
1990年東京大学卒業、キヤノン(株)知的財産法務本部を経て特許庁入庁。制度改正審議室、特許・実用新案審査、意匠審査等を歴任後、2005年より現職。 2006年より不正競争防止法違反物品水際対策懇談会委員。 2007年弁理士登録。 2009年より東和知的財産研究所所長。 著書に『知的財産のデューデリ』(編著)、『特許価値評価モデル(PatVM)』(共著)、『知財戦略の基本と仕組み(編著)、『知財評価の基本と仕組み』、『IT知財と法務』(共著)、『知的財産の価値評価』、『工業所有権法逐条解説』(部分執筆)など。 論文、講演多数。
【所属】
東京理科大学/東和知的財産研究所
【性別】
男性
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2009-09-06 (Sun)
海外における著作権の証券化(2)
エンターテインメント専門の投資銀行

 ボウイ・ボンドに先立つ1996年、20世紀フォックスは、シティバンクを介して、将来の映画興行収益を背景とする10億ドルのCP(コマーシャル・ペーパー)を発行しています。この20世紀フォックスの先例と、ボウイ・ボンドの成功が火付け役となり、その後ミュージシャン、映画スタジオ・プロダクション(ドリームワークスSKG、ユニバーサルスタジオ、チェッキ・ゴーリ等)及びスポーツ産業(ナショナル・フットボール・リーグ、セリエAのフィオレンティーナ、フォーミュラ・ワン・ホールディングス等)が続々と知的財産権担保証券化による資金調達を行いました。このような証券は、エンターテインメント資産担保証券(Entertainment ABS)と呼ばれています。
 このようなエンターテインメント資産担保証券の興隆には、娯楽産業関連のファイナンスを専門に扱う企業が一役買っています。例えば、ボウイ・ボンドの成功の後に独立したプルマングループは、それ以降も次々と、ミュージシャンの著作権をベースにした証券化ビジネスを手がけています。また、UCCキャピタル(旧CAKユニバーサル・クレジット)は、安定収入が予定されている知的財産や音楽出版からの継続的収入に基づく証券化ローンを扱っており、多くの実績を上げています。

セレブ・ボンド

 ボウイ・ボンドのような債券は、著名人の名声を背景とすることから、セレブ・ボンド(Celebrity Bonds)とも呼ばれ、知的資産担保証券化分野においてユニークな地位を築いています。現在までに表以外にも、ミュージシャンではローリング・ストーンズ、アイアン・メイデン、エルトン・ジョン及びボブ・マーリーが、作家ではトム・クランシー及びトニ・モリソンが、その名声を背景とする証券発行により資金調達を行っています。
知的資産担保証券化がミュージシャンや娯楽産業を中心に発達して来た背景としては、@オリジネータ自身が商品、サービスを提供する以外に、ブランドやキャラクターのライセンスによるロイヤルティ収益が総収益の大きな比率を占めていること(例えば、ディズニーのライオン・キングの事例では、キャラクター・グッズの販売から得られるロイヤルティ収益は、映画興行から得られる収益の約2.5倍と言われています)、A流通・販売チャネルの維持コストが大きな負担になっていること、及び B財務体質を強化する必要があること、をあげることができます。

エンターテインメント資産担保証券の発達の背景

@ ロイヤルティ収益が総収益に占める比率の大きさ
A 流通・販売チャネルの維持コスト
B 財務体質強化の必要性
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