監修

コミュニケーション・インストラクター

浦野 啓子さん

株式会社東芝商事を経て、対話総合センターに入所。厚生労働省若年者就職基礎能力支援事業認定試験実技面接官のほか、多くの企業、団体で管理職や新入社員、営業担当者などへの各種研修を手がけている。

主な著書は「超一流の名刺マナー」「要点を聞く技術」「60分ですぐ身に付く電話の応対」など50冊以上。

正しい電話のかけ方をマスターしよう

あなたが電話を使うときの用途は2種類に分かれると思う。電話を「かける」か「受ける」かである。電話をかけるにしても、受けるにしてもビジネス電話においては正しいルールがある。当たり前のような応対だが、意外と出来ていない会社は結構多い。ベーシックな形での電話応対は、以下のようになる。日常の自分がちゃんと電話のルールを守れているか確認してみてほしい。

■電話をかける

〜蠎蠅名乗ったあと、自分が名乗る
相手「はい、○○会社です。」
私「お世話になっております。私○○会社の○○と申します。」
丁寧な挨拶
(相手の挨拶あって)私「こちらこそお世話になっております。」
取次ぎをお願いする
私「○○部の○○様はいらっしゃいますか?」
ぬ昌悗型佑出たら再度名乗り、挨拶
(相手が出たら)私「私○○会社の○○と申します。お世話になっております。
(相手が名乗らなかったときは)
「○○様でしょうか?」
ヅ垤腓鯤垢
私「いま、お話しても大丈夫ですか?」
ν儼錣鯱辰
用件は5W2Hにまとめておくと伝わりやすい
Ыわりの挨拶
私「それでは、失礼いたします」
電話を切る
かけた側が先に切るのが原則。受話器を置かずにフックをそっと押す。

相手が不在のときは、自分からかけた電話は、名指し人が都合のいい時間帯を聞いてかけ直すのがマナー。相手が「折り返しかけさせましょうか?」と、気を利かせてくれたら素直に受けよう。

伝言を伝える場合は、相手が不在の方と同じ部署か確認するようにする。同じ部署の人のほうが、伝言内容も伝わりやすく、業務上、間違いも少ないからである。伝言を伝えた後は必ず相手の名前を確認すること。「失礼ですが、そちら様のお名前をお聞かせいただけますか?」ということで、確実に伝えたという自分の確認と、相手にも伝えたという伝言に対する責任が出るためである。


受ける電話は段取りが肝心

■電話を受ける

〜覗瓩出て、明るく名乗る
私「はい、○○社でございます。」 もしもしはNG
感じのよい挨拶
(相手が名乗ったら)
私「(いつも)お世話になっております。」
社名と用件を聞き、メモを取る
要点がよくわかるように箇条書きで書く。
ど唱をする
相手から聞いた話を復唱することで確認する。
ァ兵分以外への電話)取り次ぐ
私「ただいま担当の者に替わります。少々お待ちいただけますでしょうか?」
終わりの挨拶
私「それでは、失礼いたします」
ε渡辰鮴擇
相手が受話器を置いたのを確認してから電話を切る。

電話を受ける場合は、不特定の自分が知らない相手からも電話もかかってくる。そのため、必ずしも有益な電話ばかりではない。下記の内容に注意して、取次ぎ電話には対応しよう。

●電話を取り次ぐ注意点
・相手が名乗らないうちは名指し人の在・不在は告げない
理由:電話はまず、かけた方が名乗るのが基本。聞かずに取り次ぐことはない。

・社外の人には外出先の詳細をむやみに伝えない
理由:親切心のつもりが、思いがけない迷惑に発展することも。行き先までは伝える必要はない。

・社員のプライベートな情報や個人所有の携帯電話を教えるのはNG
理由:個人情報保護にかかる。本人にあなたから連絡をとって折り返してもらうようにする。

苦手を克服!留守番電話

相手に電話をしたけれど、留守番電話だった。そんなとき、「ガチャッ」と切ってしまう人は意外と多い。
携帯電話なら番号が入るからいいと思うかもしれないが、相手にとっては用件もわからず、失礼なことである。また、早く相手と話したいならば留守番電話にメッセージは残したほうがいい。相手からの反応がないので暗い声になりがちだが、普段よりゆっくりと、声のトーンを上げて話すのがポイントである。

■留守番電話を入れる

|あての電話か話す
私「○○様でいらっしゃいますか」 電話機能の場合、名前を名乗らないため会社の際も、誰あてか伝えるためにも必要
会社名、氏名、電話番号、用件を吹き込む
(相手が名乗ったら)私「○○社の○○です。○○の件でお電話いたしました。こちらの連絡先は○○―○○○です。」
Fにち、時間、電話番号は復唱する
重要なところなので1回目よりゆっくりと吹き込むようにする。
ぐ媚徂充┐鬚垢
自分がまた電話するのか、電話がほしいのか伝える。
ァ塀侏茲譴弌某瓩込んだ内容を確認する
機能によっては吹き込んだ内容を確認できるので、活用しよう

出来る営業マンなどは留守番電話だったからといって嫌な顔をせずに、逆にアピールするチャンスと考えて吹き込む。例えば「お声を聞けなくて残念です。」と頭に入れてあげるだけで相手も悪い気にはならないだろう。さらに2、3度すれ違いになって、ようやく電話で話せたときなど「やっとお声が聞けました。」と言うだけで、相手も苦労したんだなと印象付けができるうえ、話のきっかけにも繋がるだろう。

携帯電話にも常識はある!

携帯電話は便利な機器だが、使い方を間違えると相手に不快感を与えやすい。ビジネスにおいては、こちらから電話をするときは、緊急時や止むを得ない場合に限る。電波状況は事前に確認しておいて、雑音の入らない場所でかけるようにしよう。込み入った話などは基本的にNG。重要な話は他人にも聞こえていることを意識するべきだろう。

また、自分の名刺に携帯番号が書いている場合は、移動時、待機時、簡単な打ち合わせのときはバイブレーションにして繋がるようにしておく。

逆に相手からの名刺に携帯番号が入っているときはかけてもいいという印。書いていない場合は緊急時のみと考える。ただし、幾らいつでもといっても相手の業務時間外での電話はタブーである。どこからでもかけられるからこそ自分本位にならないように使い方に気をつけよう。

相手が心地よく感じる聞き手になれ!!

電話で「この人ともっと話をしていたい」と思わせるような人がいるが、それは、相手を心地よくさせる聞き方のコツを掴んでいるからである。一般的に男性のほうが、そっけなく、ぶっきらぼうな応対になりがちだが、聞く技術は、話す技術よりも、心がけ次第で高めることが出来る。ポイントを頭に入れて電話に出てみるだけで相手の印象は大きく違うはずである。取れなかった契約が、聞き上手になることで、取れてしまうことさえあるだろう。

聞き上手になるコツ
相手の話を最後まで聞くようにする。
身近なことで、相手との接点を見つけて、置き換えながら聞く。
逆の立場だったら、自分はどうするだろう?と考えながら聞く癖をつける。
話をしている相手に常に関心を示す。
さらにワンランク上の聞き上手になるコツyajirusi
すぐに返事や相槌をうつ。 「さようでございますか」「あいにくですが」
どんなジャンルでも、相手の話に興味を持つ。
相手が言うより早く、質問をする。  「・・・とおっしゃいますと」
同意、同感などの相槌を積極的に打つ 「ええ、そうですよね」「ごもっともです」
褒め言葉をたくさん使う 「素晴らしいですね」「おめでとうございます」

ワンランク上のコツまで使いこなせるようになれば、怖いものなしだろう。項目を見るとわかると思うが、ビジネス電話だけではなく、日常の会話でも使えそうなことばかりなのである。つまり日常生活での言葉遣いや気配りが、あなたの普段の電話にも現れることを意識しておくべきなのである。